お菓子メーカー開発「内定」もらえた学部を紹介
お菓子業界の食品開発に興味があるけど、どういう学部に行ったらいいのかわからない。
先生には農学部に行ったほうがいいと言われるけど・・・
と、悩んでいる方のために食品業界(チルド菓子製造もしてます)の商品開発3年目の私がお菓子メーカー開発になるために有利な学部を紹介します。
もくじ
・お菓子メーカー開発になるために有利な学部って?
やっぱり農学部に進んだほうがいいの?
農学部以外にオススメの学部は?
お菓子の開発=パティシエなの?
・お菓子メーカー開発のギャップ
お菓子メーカー開発になるために有利な学部って?
コンビニやスーパーなど様々なところに並ぶスイーツって、キラキラしてて自分で開発できて全国に販売されたら嬉しいだろうな〜と思いますよね。
でも開発はなかなか倍率高いし、できれば有利な学部に行きたい。
では、お菓子メーカー開発に有利な学部ってなんでしょうか?
やっぱり農学部に進んだほうがいいの?
進路指導の先生に開発になりたいというと、農学部でないと開発にはなれないといわれることがほとんどです。
結論、大手の食品開発ならば全く違う学部に行くよりは農学部に進んだほうが有利かとは思います。
農学部は、食物の栽培方法や品質検査、バイオ技術などの専門知識を学ぶことができるからです。
ただ、間違えないで欲しいのは研究開発と開発は違うよ、というところです。
このページの読者さんが目指しているのは研究開発ではなく開発だと思います。
商品の味やパッケージなどを決めていく仕事が開発の役割です。開発の詳しい仕事内容はこちらの記事を参考にしてみてください。
一方研究開発は、食品の成分や品質などを科学的に分析していくことが仕事です。
農学部で学ぶ内容はどちらかといえば、研究開発に近いと思います。
だから、農学部出身だからといって食品開発の分野で力を発揮できるかというと微妙ですね。
有利かと言われれば有利だとは思います。専門的に学べるので・・
でもその専門を生かせるのかと言われるとお菓子の開発の分野においては多分ほとんど生かせないことが多いのではないでしょうか。
ではなぜ、みんなから農学部がオススメ!と言われるのでしょうか。
それは開発として働いていない人がイメージで言っているからです。
研究開発と開発をごっちゃにしているケースもあります。
私も高校時代に進路に、開発になりたい!と思った時に先生に相談したり、ネットで調べると農学部に行かないと無理!と言われたりしましたが
農学部に行ってない私でも開発になれましたので無理というわけではないでしょう。
じゃあ、食品開発にオススメな学部は何?というところをご紹介したいと思います。
農学部以外にオススメな学部は?
農学部以外にオススメな学部は、管理栄養士が取れる学部です。
学部名はいろいろあると思いますが、管理栄養士の取れる学部なら食品について、栄養について深く学べること間違いなしだからです。
具体的な勉強内容としては実際に調理したりお菓子を作ったり、品質管理について学んだりと将来食品開発になった時に生かせる知識も多いです。
最近では健康需要も高まっているので食品メーカーにとって栄養の知識がある開発者は需要ありです◎
お菓子のメーカーでも、ロカボや糖質を抑えた商品などの新商品をどんどん出してきていますので今後も健康需要は増えていくのではと予想できますね。
今や専門店のスイーツですら糖質にこだわりを持って商品を作る時代ですので栄養士や管理栄養士など栄養の知識は持っておいたほうが良いでしょう。
さらに、管理栄養士は国家資格です。
たとえ開発になれなかったとしても、この資格があれば仕事に困ることはないでしょう。
開発として生きていく上でも、もしそれがダメでもリスクヘッジになる資格なので目指せる方は是非とっておいて欲しいです。
でも、お菓子の開発なんだからパティシエとかお菓子の専門知識や経験も必要なのでは?
と思いますよね。もちろんお菓子の知識は必要なのですが実はパティシエとお菓子の開発には大きな違いがあるのです。
もちろん、パティシエ経験もあればより有利にはなるのですがパティシエ=お菓子開発ではないんです。
具体的に何が違うのかを詳しく紹介したいと思います。
お菓子の開発=パティシエではない!?
お菓子作りをするという点では開発とパティシエは同じです。
ですが、開発はお菓子を作る以外にも様々な仕事をしなくてはなりません。
こちらの記事で開発の仕事のフローを紹介していますので一度ちらっと見てみてください。
開発は、市場の調査を踏まえて試算や試作をしてくのに対してパティシエは自分のイメージを形にして伝えていく仕事です。
お店などで働くパティシエはこのように市場調査や企画が持ってきたデータを見てお菓子を作るということは基本的にはしないと思います。
同じお菓子を作ると言っても、企業で開発する場合は工場のことを考えたり原価を考えたりとパティシエとは違う業務も多いんです。
ですが、パティシエの経験はあったほうが良いことは間違いないです。
なかなか開発として企業に入るとその会社の技術や独自の機械を学びつつ開発することになりますので広く一般的なお菓子作りの方法がわからないなんてことも多々有ります。
もちろん、ずっとその会社にいるのならばいいのですが今の時代はそうではありません。
転職によって自分のキャリアアップを目指せる時代です。
パティシエの経験もあって、開発の経験もあります!というのはどの企業に行っても使えるお菓子の知識と開発の専門的な知識を持っていることになりますのでかなり強みになるでしょう。
さて、お菓子メーカーの開発になるために有利な学部を紹介しました。
これからの夢や進路を考えつつ、この記事を見見ていただいてるとは思いますが後悔しないためにもここで一旦お菓子メーカーで実際働いてみてどうか?という菓子メーカー入社前入社後のギャップをご紹介したいと思います。
私も高校生、大学生でお菓子の開発になりたいと思いましたが周りにお菓子に携わる人や開発をやっている人がいなかったのでなかなか現実的な想像ができてなかったところがありました。
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
お菓子メーカー開発のギャップ
①ボーナスが少なすぎて驚く
お菓子メーカー開発の一番のギャップはお給料です。というか食品業界全体だとは思いますが。。
入社前に基本給等はわかるものの、ボーナスは少なくても3ヶ月くらいはもらえるのかな~。。。と思っていました。
しかし、食品業界は薄利です。
商品1つあたりの利益が少ないため、売上も上がりにくいのが現実。
それゆえ、ボーナスもかなり少ないんです。
これは大手のお菓子(チルド)メーカーも同じなようですね。
基本給がしっかりあってもボーナスが少ない可能性は高いので注意してください。
②開発の縛りがおおい
特に原価には厳しい社内基準が設けられています。そのためその範囲内で開発をしなければなりません。
そうでなければ利益がとれないからですね。。
もっと自由にいろいろトッピングしたり、原産地にこだわったりできるイメージでしたがこれは間違い。
その原価の中でいかにいい商品を作れるかが開発の腕の見せ所です。
トッピングを優先すれば中身の質でバランスを取ったりすることも多いです。
この点もパティシエとは大きく違うところですね。
③新商品でるスピードが速すぎる
コンビニのスイーツは毎週新商品が出ます。
さらに、新発売したものも大体1ヶ月~2ヶ月くらいで発売終了してしまいます。せっかく時間をかけて作った商品も、ほとんどは1ヶ月くらいで終わってしまうものが多いです。
その分発売するチャンスも多いのですが、チルドのスイーツは商品の命が短いです。
商品の命が短いということは、新商品がどんどん増えていき業務が忙しいということでもあります。
転職でチルド業界に入った開発のひとが、前の職場だったら10人でやる仕事だった・・というくらい新商品発売に追われます。
なんとなくあこがれるお菓子の開発も、現実には厳しいこともあります。
入社後、イメージとのギャップで「ぜんぜん違うしやる気がでない・・・」なんてことにならないようしっかりリサーチしていきましょう!!
まとめ
・お菓子メーカー開発は農学部じゃなくてもなれる!
・管理栄養士が取れる学部がオススメ
・パティシエと開発の仕事は結構違う
・お菓子メーカーの現実は厳しい、でも商品発売位のチャンスも多い!
でした。ぜひ将来の参考にしていただければと思います!